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先月(2012年9月)、西宮市教委から保護者や児童・生徒に配布された文書は、いじめ問題などを保護者と子ども自身の責任にするものになっています!⇒ http://t.co/vMxNwxXo 【このページにまとめました】

2012年9月、西宮市教育委員会から各小中学校を通じて配布された文書を問う!

2012年9月、西宮市教育委員長名で、西宮市立小中学校を通じて、保護者と児童・生徒に対して、文書が配布されました。

【タイトル】
 ・保護者の皆様へ  「あなたは一人じゃない」と伝えたい
 ・中学生の皆さんへ  つながりの中で心を磨いて
 ・小学生のみなさんへ 「心」という根っこを太くして
の文書です。非常に「問題あり」だと思います。

 

★この文書は、いじめの原因と責任を子ども自身と保護者に押し付ける内容になっています。

 

★10月3日、西宮市教育委員会・学校教育課に、問題点を伝えに行きました。

 教育委員会は「善意」で、このような文書を出した、と言っていました。

 そして、各学校でも、ほとんどチェックされずに配布されたようです。

 返答は「小中学校の校長会・教頭会で、保護者から意見があったことを伝える」との事でした。

 各小中学校が、無批判にこのような文書を保護者・生徒に配布したことは問題ですが、そもそも教育委員会が出した文書なので、この文書の問題点を課内で論議して、今後の対応を検討してほしい、と要望しました。

 

★担当課

 〒662-8567 西宮市六湛寺町8-26

 西宮市教育委員会 学校教育課 こころの教育推進チーム

 TEL:0798-35-3894 FAX:0798-22-7019   

 [ご意見・お問い合わせ]⇒

 http://www.nishi.or.jp/soshiki/ka_0277_0000.html

 

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・保護者あて文章より抜粋
『不安や悲しみに沈んでいる子どもたちは、自分に自信が持てず、自分の中にあるすばらしい宝や可能性が見えなくなってしまうことが多いのです。自分の尊さが分からないから、周りの人たちの尊さも分からなくなり、人を傷つけてしまうのだと思います。』

⇒自分に自信が持てない、できない子は、「人を傷つけてしまう」、と言っていると捉えられます。保護者あての文書なので、保護者の子育てが問題だと言っているのです。


・中学生あて文書より抜粋
『ここで大事なのは、未来をつくるのは自分自身の「心」であるということです。どんな環境や状況であれ、その中に希望を生み出していくのも、環境や状況を変えていくのも自分の心です。「心」を強くすることに、努力していってほしいと思います。』

 そして、さらに『……自分の心を磨いていってください。』とたたみかけています。

⇒「どんな環境や状況であれ」=いじめられていても、「自分の心」が原因である、と中学生に言っています。これを、しんどい気持ちになっている中学生が読んだら、どう思うでしょうか。


【↓そして、教育委員会がすることは】
・保護者あて文書より抜粋
『すべての子ども達が、笑顔の日々、人生でありますことを、心からお祈りしています。』
・中学生あて文書より抜粋
『……中学生の皆さんが、夢や目標に向かって、友達とともに生き生きと学び育つことができるよう、心から願っています。』
・小学生あて文書より抜粋
『……笑顔で学び、多くの友達に包まれ、夢や希望をもって成長できるよう、心から願っています』

⇒「お祈りしています」「願っています」など、本当にしんどい子ども達や家庭に、寄り添う気持ちが感じられません。

 

 そもそも「心」に、強い、弱い、というものがあるのでしょうか。心の強弱を図る尺度は何なのでしょうか。教育委員会の勝手な基準を子どもたちの心に押し付けているとしか思えません。それで、子どもたちの自己肯定感が育まれるのでしょうか。

 

 これは、余談ですが、学校教育課の中に「こころの教育推進チーム」ができたことにより、学校教育課の中に「人権」と名のつくチームがなくなりました。

保護者の皆様へ_「あなたは一人じゃない」と伝えたい.pdf
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保護者の皆様へ

西宮市教育委員長
井ノ元 由紀子

 

「あなたは一人じゃない」と伝えたい

 

 様々なドラマを残し、ロンドンオリンピックが幕を閉じました。そして、夢や目標に向かって努力を重ね、全力でプレーした代表選手たちの笑顔や涙は、私たちに、多くの感動を与えてくれました。中でもインタビューを受ける多くの選手が、自分を支えてくれたすべての人々への感謝の気持ちを述べており、「人は決して一人ではない。誰かに支えられて生きている、誰かとつながって今の自分がいる。」ということを感じる若者が増えていることを、本当に嬉しく思います。
 今、社会のめまぐるしい変化が続く中、悩み苦しむ子ども達の姿が、連日のようにマスコミで取り上げられています。多くの未来を約束されたであろう子ども達が、自ら命を絶つという事件、保護者の皆様におかれましても、自分のことのように胸を痛め、我が子や我が子の周りにいる子ども達に様々な思いを馳せられたことと思います。
 不安や悲しみに沈んでいる子どもたちは、自分に自信が持てず、自分の中にあるすばらしい宝や可能性が見えなくなってしまうことが多いのです。自分の尊さが分からないから、周りの人たちの尊さも分からなくなり、人を傷つけてしまうのだと思います。
 自分は一人ではない、自分を分かってくれる人がいるという安心感に包まれ、自分の中にも宝がある、自分も誰かの役に立てる等、自分自身がどれだけ素晴らしい存在であるかと気づいたとき、子ども達は自ら立ち上がり、きっと成長を始めることと思います。
 そのために、今私たちにできること、それは、子ども達の周りにいる私たち大人が温かくつながり、信頼し合い、学校、家庭、地域が連携して子どもを支え合っていく社会、心を育む社会を作ることではないでしょうか。
 こうした温かな社会やつながりが、学校を中心としたそれぞれの地域社会で築かれていきますことを心から願っています。あわせて、西宮に学ぶすべての子どもたち、西宮から巣立つすべての子ども達が、笑顔の日々、人生でありますことを、心からお祈りしています。

 

中学生の皆さんへ_つながりの中で心を磨いて.pdf
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中学生の皆さんへ

西宮市教育委員長
井ノ元 由紀子

 

つながりの中で心を磨いて

 

 「人は決して一人ではない。誰かに支えられて生きている、誰かとつながって今の自分がいる。」…この夏、夢や目標に向かって全力でプレーしたオリンピック代表選手の多くが、試合後のインタビューで、メダルを獲得できた理由として語っていました。私たちも、あの東日本大震災の日から、悲しみを乗り越え、復興に向けてともに生きていく中で、あらためてそのことを感じています。

 

 中学生という多感な時期にいる皆さんは、学習のこと、部活のこと、友達や家族のこと、また自分自身の進路のことなど、様々に揺れ動くことが日々あることと思います。
 誰かと思いがぶつかって、「どうせ自分なんて」と思うことがあるかもしれません。でも、この世に必要のない人など、絶対にいません。みんな大切な一人なのです。皆さんの命は、お父さん、お母さんはもちろん、多くの人たちの命のバトンを受けついで生まれてきた命なのです。そして、今日まであたたかく見守られ、支えられ、育まれてきた大切な命なのです。決して自分だけの命ではありません。
 時には、夢や目標を見失ったり、自分の思いとは違う現実にぶつかったりして、悩んだり心が揺れたりして自分が小さく見えることがあるかもしれません。でも本当は、皆さんは心の中にたくさんの可能性をもって生まれてきた「未来の宝」なのです。

 

 ここで大事なのは、未来をつくるのは自分自身の「心」であるということです。どんな環境や状況であれ、その中に希望を生み出していくのも、環境や状況を変えていくのも自分の心です。「心」を強くすることに、努力していって欲しいと思います。
 そのために、友達や地域の人たち、社会に生きる様々な人と出会い、ともに生きる中で、どんどん生き方を学んでいってください。体験を通し、様々な場面で自分の心と向き合い、負けない心、努カする心、思いやりの心、夢や目標をみつける心など、自分の心を磨いていってください。そして、もしも自分の周りに、悲しみに押しつぶされそうな友達や悩んでいる友達がいたら、そばにいて一緒に話を聞いてあげてください。そのこと自体が生きる励ましになり、それは、いつかきっと自分にもかえってくることと思います。

 

 西宮市に学ぶすべての中学生の皆さんが、夢や目標に向かって、友達とともに生き生きと学び育つことができるよう、心から願っています。

 

小学生のみなさんへ_「心」という根っこを太くして.pdf
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小学生のみなさんへ

西宮市教育委員長
井ノ元 由紀子

 

「心」という根っこを太くして

 

 「人は決して一人ではない。誰かに支えられて生きている、誰かとつながって今の自分がいる。」…この夏、オリンピックに出場した選手の多くが、試合後のインタビューで、こう語っています。私たちも、あの東日本大震災の日から、悲しみを乗り越え、復興に向けてともに生きていく中で、あらためてそのことを感じています。

 誰かと思いがぶつかって、「どうせ自分なんて」と思うことがあるかもしれません。でも、この世にいらない人は、絶対にいません。みんな大切な一人なのです。みなさんの命は、お父さん、お母さんはもちろん、多くの人たちの命のバトンを受けついで生まれてきた大切な命なのです。決して自分だけの命ではありません。
 時々、悩んだり心が揺れたりして自分が小さく見えることがあるかもしれません。でも本当は、心の中にたくさんの可能性をもって生まれてきた「未来の宝」なのです。

 たんぽぽは、冬の間は地面にはりつき枯れたように見えます。でも、本当は、枯れているのではなく、土の中で、人には見えないところで根っこを深く深く張り巡らせているのです。春になってきれいな花を咲かせられるように、踏まれても立ち上がる花になれるように、そして、花の後には、高く高く立ち上がって遠くに種を飛ばせるように。

 大切なのは「心」という根っこを強くすることです。そのために、友達や地域の人たち、社会に生きる様々な人と出会い、ともに活動する中で、生き方を学び、優しい心、あきらめない心、思いやりの心、勇気の心、夢や目標をもつ心、努力する心など、体験を通して自分の心をどんどん磨いていってください。そして。もし困ったり苦しくなったりしたときには、周りにいる家族や友達や先生たちに声をかけてください。きっと誰かが支えてくれます。

 みなさんが、この西宮市で笑顔で学び、多くの友達に包まれ、夢や希望をもって成長できるよう、心から願っています。